TS530のAF GAINを修理する①

 当方のTS530はAF GAINが不調で、一番絞っていても音量が非常に大きく、そのままでは使用できません。運用時には必ずヘッドホンを付けているので、別付けのアンプで音量調整をしていましたが、スピーカーを使いたいときなどはやはり不便です。

 故障箇所だと考えているのは、AF GAIN調整用の10kΩの可変抵抗で、残留抵抗を測ると400Ωあります。市販品を調べると、10kΩの可変抵抗の残留抵抗は10Ω程度らしいので、このボリュームを交換するのが手っ取り早そうです。

 さて、このボリュームですが、市販品は形状が合いませんし、TS530用の補修部品もそう手に入りません。ここで「ボリュームもだが、増幅している素子も死にかけているのでは?」という素人考えに至り、サービスマニュアルの回路図を読んで、今回はAF基板上のオペアンプを交換してみることにしました。

 AF基板は裏蓋を開けることでアクセスできます。AF基板には放熱板が付いていて、この放熱板ごと取り外すことが出来ました。

AF基板

 交換するのは右下に付いているオペアンプ(MB3712)です。幸い、ヤフオクでデッドストック品を入手することが出来ました。

MB3712(左 : 旧, 右 : 新)

 オペアンプはそう壊れる部品ではないらしく、今回も交換してみましたが音量問題の解決にはなりませんでした。ただ、音量問題とは別にあった、CW送信時にサイドトーンが掠れる現象が直りました。オペアンプを交換したことによるものかは不明ですが、全く無意味だったわけではないようです。

 さて、本題のAF GAINのボリュームですが、サービスマニュアルを読むとMIC GAINのボリュームと同じものが使われているようです。抵抗値を測ってみると、MIC GAINのボリュームは正常値を示していたので、これと交換するのが良さそうです。MIC GAINはある程度上げて使用するので、残留抵抗が400Ωあっても問題ないでしょう。

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